ぷかぷかドイツ日記

ドイツに移住したチンピラのぷかぷか日記です。

町田くんの世界 (2019)

      映画『町田くんの世界』公式 (@MachidakunMovie) | Twitter 

町田一、16歳。地味なメガネの高校生。見た目は優等生なのに勉強は苦手。運動神経はゼロに等しく、要領も悪い。得意なものが見当たらない…。でも“人を愛する才能”だけはズバ抜けていた! ある日、授業中にけがをして保健室へ行った町田くんは、そこでサボっていた猪原さんと出会う。不在の養護教諭に代わって手当をしてくれた猪原さんだが、彼女は「人が嫌い」だと言う。そんな“人嫌い”の猪原さんが町田くんはとても気になった。今まで出会ったことのない“わからない感情”が芽生え始める町田くん。誰かに優しくすることは、ほかの誰かを傷つけることもある…?生まれてはじめて直面した現実に町田くんの中で嵐が吹き荒れる!これまで関わったすべての人たちを巻き込んで町田くんが走り出す。“はじめての恋”の先にある未知なる世界に向かって-!(C)安藤ゆき/集英社 (C)2019映画「町田くんの世界」製作委員会

ジャンル

ドラマロマンス

監督

石井裕也

主演

細田佳央太関水渚池松壮亮

 今月休暇をとって日本に帰国した際、往復の飛行機の中では映画を見ていて合計8本くらい見た内の一本が「町田くんの世界」。最高だった。見たあとにネットで調べて知ったけど、同名の少女漫画が原作らしい。不器用だけど純粋な思いやりを持った男子高校生が、周囲のすれた同級生や大人達を少しずつ変えていく話。最後にはこの男、恋をしたパワーで空まで飛んでしまう。

 飛行機の中では他に、ハリウッド映画とかの話題作もたくさん見たけど、小難しい知識やストーリーで視聴者を感心させようとする映画や、社会問題を背景にしたいかにも優等生が撮ったような映画ばかりで結構うんざりした。それらと比較すると「町田くんの世界」は明らかにシンプルだ。うるさい知識も時事ネタも目を引く映像技術もない。まともなストーリーすらもない。でもそこにはみっともないほどストレートな人間愛があった。思わず二回見てしまうほどに、熱くて、しょうもなかった。こんな映画を真剣に作る人達が日本にもまだいるということが嬉しかった半面、(変な言い方だが)先を越されている気がして悔しかった。というのも人を感動させる何かをしたい、と俺はいつも思っているから。特に、アホなことをして誰かを笑わせたり元気づけられたりしたら最高だ。そんな自分の理想に近いイメージがこの映画の中に描かれていた。

 

 人を感動させたいなら、まず自分が人一倍勇気を持って生きることだ。みっともなくてもいいし、間違えたっていい。そしてシンプルに生きること。とにかくどうでもいいことが多すぎる時代だから。現代人は「考えている」ように見えて実は「考えさせられている」ということがほとんどで、話題に挙がることはことごとく、ポストに入ってはゴミ箱に回帰するクーポン券のようなものばかりだ。そんな一時的(対症的)なものにいちいち気をとられていたら、その辺にたくさんいる河童みたいな大人になってしまうよ(頭部だけでなく)。俺は自分の場所にどしっと構えて、自分色に輝く星になりたい。人生は一瞬の、星の瞬きそのものだ!そして、映画監督の園子温は子供の頃全裸で外を歩いていたらしい!なぜ今ここでこんな知識を書いたのかはわからない、でも彼は子供の時からこの世界には実は何も(することが)ないことを感じていたのではないか。本物の感受性とは宇宙からのメッセージを受信するアンテナのようなものだ。

 映画のレビューになってないけど、そんなことには最初からやる気がない。とにもかくにも、星になりたい。星になりたい!くそくらえ!

 

 「町田くんの世界」は石井裕也監督の作品。「夜空はいつでも最高密度の青色だ」も石井監督だったみたいで、そういえばこれ映画館で暇潰しで見てその後ずっと余韻が残っていた。石井監督の作品、さかのぼって色々見てみようかな。