刑務所の中で人生の大半を過ごした元殺人犯が、刑務所を出た後社会の中でどのように生きていくのかを描いた話。佐木隆三の『身分帳』という小説が原作で、実在の男をモデルにした話らしいです。
これまでの西川美和監督の映画は全部観ましたが、どれも面白くて毎回新作を楽しみにしてます。今回も流石!という感じでした。法を犯しレールから外れた人間の視点で、社会の光と闇が描かれています。主演の役所広司はもちろん、他のキャストの演技も素晴らしかったです。
あと特筆すべきは東京の夜景の映像が半端なく綺麗なこと!映画館で観れなかったのが残念。
西川監督については、周りから”天才”とか色々言われながらも等身大でものを語る人柄が好きで、陰ながら尊敬している俺です。特に以前インタビューで、「脚本のアイデアが自然に思い浮かぶということはない」と語っていたのが強く印象に残っています。脚本を書くときは田舎に引きこもって24時間体制で数ヶ月間ずっと悩みながらギリギリで書いてる、というような話でした。なんか意外だったんですよね、、こんな人でも血の滲むような努力をしてるんだなって。(まぁ、当たり前と言えば当たり前なんですけど)