製作費300万円の低予算映画でありながら、SNSの口コミ効果で全国公開へと拡大し、チケット売り切れが起きる等社会現象にまでなった本作『カメラを止めるな!』。昨日唐突に思い立ってamazon primeで観ました。時代遅れも良いところですが(笑)
うん、面白かったですね。良くできてると思います。
番組プロデューサーから「ワンカット生放送のゾンビ映画を撮ってくれ」という無茶振りをされた映像監督がスタッフと共に撮影に挑むが、案の定トラブルが起こりまくる、という話。
本編の序盤で完成した(ぐだぐたの)ゾンビ映画が劇中劇として流れ、その後の後半にかけてはスタッフ達がどのようにそのゾンビ映画を撮っていたのか種明かしをする、という二段構成になってます。
まずもって『カメラを止めるな!』の特筆すべき点は「構成の緻密さ」ですね。序盤で流れるゾンビ映画はB級もいいところで、演技も映像もひどいです。(手振れで酔うくらいひどかった)
観ている側は「なぜこんなにグダグダなんだ!?」という思いに駆られるのですが、ここで観るのを止めないで! ゾンビ映画の中で起きることの全てに理由があり、張られた全ての伏線は後の種明かしパートで見事に回収されますので。つまりスタッフはトラブルの連続の中必死で撮影をつないでいたわけですが、、、ホント爆笑ですよ(笑)
そして『カメラを止めるな!』のもう一つの魅力は俳優の演技が抜群に良い点です。ゾンビ映画の中ではB級感を出すために、「演技がヘタな俳優」を敢えて演じているんですが、その演技が凄く上手いんですよね~
『カメラを止めるな!』は映像制作系の専門学校の企画の一つとして撮られたそうで、起用されているのは皆無名の俳優ばかりとのことで驚きですね。。
結局のところ、いかにも”インディーズのB級映画”の仮面を被っておきながら、蓋を開けてみると全てが超ハイレベルで良くできた映画だったからそのギャップが見事にハマったんでしょうね。