実は去年の夏頃、会社で部署異動したんですよね。もともとは画像処理チームにいたんですが、画質チームへ異動になりました。
別に異動を希望していたわけではなく、画質チームの人が足りないという理由による半強制的な異動です。
僕からしたら「画質?やったことない!」って感じで、不安しかありませんでした。僕は主にイメージセンサを専門とするカメラシステムアーキテクトなので、画質は近いと言えば近いですが実質専門外です。まあマネージャ陣から見たら、僕しか適任者を見つけられなかったのは分かるのですが。。
実際異動してみたら不安的中、分からないことだらけ。しかも周りが優秀なのがプレッシャーで無我夢中で働きまくっていたら、気が付けばもう半年が過ぎていました。。。
平均年齢は若いチームです。皆自分でラボに入ってサンプルイメージを撮ってきて、自分でガリガリとコーディングをして、シミュレーション結果を出してきます。僕にはそんなこと当然できません。20代の若い社員でもベテランに混じってガンガンプレゼンしてるから正直ビビる。。 しかも一番まずいのが一緒に働くことになったドイツ人同僚が早口過ぎて英語が聞き取れない。。(涙)
正直異動してからはしばらくパニックになってましたね。勉強のために専門書に手を出したり、プログラミングを急いで身に付けようとしたり、英語の勉強をやり直そうとしてみたり。朝から晩までずっと仕事のことばかり考えているような毎日で、肉体的にも精神的にもかなり疲れてました。
でも最近は少しずつ余裕を持って楽しく働くことができるようになってきてます。考え方・働き方を変えたんです。
何を変えたか?
まず第一に同僚と張り合うことを思い切ってあきらめた。これが大きい。
画質の知識が足りない、プログラミングもできない、英語もできない、そんな自分に焦りすぎて色んなことに手を出していたのですが、これを思い切って止めました。複数のスキルを一気に手に入れることなんてできるわけがない、そのことに気が付いたわけです。スキルはじっくり時間をかけて一つずつ身に付けるしかないのです。今思えば当たり前の話なんですが、ここが見えなくなっていた。
そして第二に今自分が持っている強みを生かして戦うことにしたんです。
僕の強みは、、、
・センサやカメラシステムの仕様に対する広い知識がある
・日本語で日系キーサプライヤーから情報を取ってこれる
という点。
この2点に関しては確かにチーム内で自分しか持っていない特殊能力なわけです。
というわけで最近はこの2点をフルに生かして働いてます。具体的には、
・電気的、ソフト的、光学的、品質的、その他あらゆるシステム的観点から(同僚が思いつかなさそうな)コメントや提案をする
・話題の画質トピックについて、日系サプライヤーとディスカッションして得られた知見をシェアする
等々です。
ポイントは同僚達が真似できないことを意図的に言ったりやったりして、自分の存在価値をアピールすることです。この作戦が上手くいっているので僕は今現在はチーム内で一目置かれていると思います。
とはいえ、画質エンジニアとしてのパフォーマンスは同僚達に未だ遠く及びません。焦らず少しずつスキルを上げていつか同僚達に追いつきたいですね。その前にクビにならなければですが。。。