ぷかぷかドイツ日記

ドイツに移住したチンピラのぷかぷか日記です。

家探しの日々

 先日ようやく新居が決まった。強制退去を告げられた時は途方に暮れたけれど、結果的に新築のアパートと契約することができた。来月上旬に引っ越し予定。フランクフルト方面に引っ越すことも考えたけど良い物件が見つからず、結局今の家から2キロくらいのところになった(笑) でも今住んでいるエリアとは大分雰囲気が違って今度は緑の多い静かな住宅街なのでストレスなく暮らせると思う。何より新築というのはやっぱり嬉しい。今の家はちょっと古いし、換気扇も動かんしね(怒)
 今回フランクフルトにある日系不動産業者のサポートを受けたからなんとかなったけれど、自力で家を探すのは正直結構きついかもしれない。アパートのオーナーにコンタクトする際はドイツ語でメールを書かないと返事が来ないことも多いらしいし、家が決まっても契約書はもちろんドイツ語。日系不動産の場合は仲介料を払えば全てを代行してくれ、契約書の内容も日本語で説明してくれる。今回これを機に不動産業者に気になることをどんどん質問して、ドイツ生活のあれこれを学ぶことができたのは収穫だったと思う。ついでに加入中の保険プランも見直したがやっぱり穴だらけだった。こういう小さな事が積もりに積もって、普段の生活の中で(無意識的に)大きな不安を感じていたのだ、とはっと気がついた。熟考の末、家財保険や自賠責保険にも入ることにした。ついこの前までそんな保険に入ることなんて思い付きすらもしなかったけれど。これからまた再スタートの気持ちで、きちんと生活をしたいと思う。
 先週の土曜日には久しぶりに日本人の友達とフランクフルトで飲み会をした。しばらくゴーストタウンのようになっていたフランクフルトも活気を取り戻し、飲食店は客で賑わっていた。てっきり3密を避けるためビアガーデンのような感じで外で飲むのだろうと思っていたら、ばっちり店の中だったのはびびった。店員がマスクをしていることと、席の間にシールドがあることを覗けば完全に日常が戻っていた。
 自粛期間は皆それぞれに大変だったようだ。駐在員達はコロナのせいで日本の本社への報告の頻度が上がり、普段より忙しかったらしい。一番かわいそうなのは奥さんを日本に残したまま国境が閉ざされてしまった若い新婚の駐在員。今年始めに入籍してからまだ10日も一緒に過ごしていないそうだその他にもテニスをして遊んでいるときにアキレス腱を切ってドイツで手術を受けたはいいが、術後何故か病室に看護師が現れず夜になるまで放置されたという奇妙な体験談もあった。でもまあ、なんやかんや言って僕の強制退去が一番ひどいけれど(笑)
 コロナワクチンが開発されたところで抗体反応が持続しない可能性はやっぱり否定できないみたいで、もしそうだったら世界は一体どうなるんだろう?? 若い人でも感染したら後遺症が残るという恐ろしい話もある。何が本当なのか分からない。近頃はドイツも少しずつ日が短くなってきた。あの長くて暗い(そして恐ろしく寒い)冬が近づいてきていると思うとなんだかぞっとしてしまう。

ゲット・アウト(2017)

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ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女ローズの実家へ招待される。若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。

監督

ジョーダン・ピール

主演

ダニエル・カルーヤアリソン・ウィリアムズブラッドリー・ウィットフォード

ジャンル

ドラマホラー

 

 またホラー映画なんだけど、これも面白かった。ひとつ気になるのは上の広告画像。。これなんとかなりませんかね。せっかく良い映画なのに、これじゃふざけてると勘違いする人がいると思う(笑)

 幽霊が出て来たり、驚かす系のホラーではなく、主に人間の表情とか音楽で不気味な雰囲気を作り出していて、終始本当に怖かった。この映画のこと今まで知らなかったけど、(ホラーでは珍しく)アカデミー賞脚本賞を獲るほど注目を浴びた作品らしい。ジョーダン・ピールはもともとアメリカの人気コメディアンで、映画に関しては本作が監督デビューにあたるということだ。

 主人公はすぐに招かれた家の異常さに勘づくんだけど、訳が分からないことが起こるばかりで、そこにいる人々が何を企んでいるのか、(観ている側にも)ずっと分からないまま話が進む。そして中盤以降にあることをきっかけにそれまでのプロットが一気に線になって繋がる。一番ぞっとしたのは、主人公が信頼しきっているある人が実は裏切り者であることに気づくシーン。人間ってここまで残酷な脚本を生み出せるんだなぁって、もうほとんど感動のレベル(汗)

 全編を通して白人と黒人の対立がテーマになっていて、アメリカでのこの問題の根深さがリアルに伝わってくる。自身もアフリカ系であるジョーダン・ピールの経験や思いが少なからず反映されているのだろう。黒人に向かって「私はオバマ大統領を支持していてね。。」と滔々と語る"自称リベラル白人"がどんなにいやらしいものか、僕にも分かるような気がした。

ブルー・マインド(2018)

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両親の仕事の関係で新しい街へと引っ越してきた15歳の少女・ミア。親の都合に振り回されることへの苛立ちと、大人の女性へと変わっていく自分自身への言いようのない不安の中、ミアはクラスでも目立つ存在のジアンナたちと仲良くなる。ミアは憂鬱な気持ちを振り払うように、仲間たちと悪い遊びに手を染めていく。そんな中、彼女は決定的な体の変化を感じ始める。しかし、それは「成長」と言うにはあまりに不自然なものだった。(C)2017 tellfilm GmbH & Zürcher Hochschule der Künste ZHdK

監督

リサ・ブリュールマン

主演

ルナ・ヴェドラーゾーイ・パスティル・ホルトアイゼンレグラ・グラウヴィラー

ジャンル

ホラー外国映画ドラマ

 

 これ結構面白かったです。ぶっとんだストーリーにもかかわらずシリアスに徹して描いているせいで、何とも言い難い奇妙な雰囲気が立ち上がっている。スイスの映画だと聞けば、「あー、なるほど」という感じかもしれない。オランダの『ムカデ人間』といいヨーロッパのホラーは訳が分からないのが多いね(笑) グロいシーンも多いが映像美に引き込まれるようにして観た。"変態"が完了するシーンは度肝を抜かれるので注意。

 成長期に自分の体がどんどん変わっていくあの恐ろしい感じをぞわっと思い出した。

我が人生最高のガッツポーズ(駄)

 また1つ大きな失敗をやらかした。今度はオーナーと揉めてアパートを追い出されることになった(笑) 良かれと思ってやったことが裏目に出てしまった。もう数週間前の出来事なんだけど、その日は去年車でぶつけた時と同じくらい落ち込んだ。ドイツに来てそろそろ2年。生きるのが下手なのはどこに住んでいても変わらないみたいだ。
 こんな時、どのように再び立ち上がればいいのだろうか。その夜沈んだ気分の中で、本田圭佑が"失敗"に対する考え方を語った時の言葉を思い出していた。
 彼は監督を務めているカンボジアの選手達に「プレー中に失敗したらガッツポーズをしろ」と教えているらしい(笑) どう思われるかとか考えるな、俺の方を見て絶対ガッツポーズをしろ、と。これはミスを怖がってトライしない選手達のマインドを変えるために思いついた方法らしく、彼が言うには「失敗して、上手くいかない事が分かった事に価値がある」ということだ。
 また本田圭佑はある時こんな奇妙な事も言った。
「超一流のスター選手ほど時折信じられないような凡ミスをする」
 天才的なプレーヤーというのは自分の勘や決断に自信を持っている。針の穴を通すようなシュートコースでも、一切迷う事なく自分を信じて思いっきり振り抜く。でも彼らはその際、あまりの集中力の高さ故に稀に初歩的な思い違いがあっても気が付かないのだ。大袈裟に言えば自分が攻めるべきゴールと反対のゴールにシュートを放っているとしても。そしてそもそも会場を湧かすプレーというのは失敗した時の代償も大きい。つまりスーパープレーはミスをするリスクとのせめぎ合いのなかで生まれるのである。
 そう、俺はわざわざ本田圭佑の言葉を持ち出して、今回自分がやらかした失敗を必死に肯定しようとしているのだ(笑) あの日の事を振り返ってみると、少なくとも俺はミスを恐れずに思いっきり攻めた。その瞬間はメッシやロナウドに匹敵するほどのファンタジスタだったはずだ。そしてその結果、(たまたま偶然)神経質なドイツ人オーナーの怒りにふれ、強制退去を告げられただけのことだ。ガッツポーズ以外に何ができるだろう?
 失敗してくよくよするなんて馬鹿馬鹿しい。ていうか、海外に住み始めて早々に衝突事故と強制退去の両方を経験した奴がどこにいる?これは俺の財産でしかないじゃないか。そもそも俺が失敗ばかりするのは力の限りで挑戦し続けているからだ。これだけは胸を張って言える。失敗から学びがあるなら、挑戦も失敗もしない奴らよりよっぽどましなんだ。あと経験してない事と言えばリストラぐらいか?もし会社をクビになったら日本に帰って、本田圭佑が作った会社の面接を受けるよ(笑)
 
最後に今回の学びを以下にまとめておく。
 
・失敗を避けるな、正面衝突しろ
・車では衝突するな
・リスクを取って挑戦し、ノーガードで打たれろ
・迷うな、振り抜け、勢い余ってはみ出せ
・汚れた床には水をぶちまけろ(←これが強制退去の原因)

7月7日、晴れ(1996)

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七夕伝説をモチーフに、困難な恋をする男女を描く。世界的なトップ・アーチストひなたと、平凡なサラリーマン健太は、7月7日の七夕に再会することを誓い合うが…。

監督: 本広克行
脚本: 戸田山雅司
出演: 観月ありさ/萩原聖人/田中律子/榊原利彦/うじきつよし/タエコ/きたろう/山本太郎/西村雅彦/大高洋夫/高杉亘/升毅/西岡徳馬/仲谷昇/伊武雅刀

 こんな良い映画があったのか!1996年公開ということは僕はまだ小学生だったから知らなくて当然か(笑) 「踊る大捜査線」の本広監督のデビュー作らしい。天の川の両端に引き裂かれた織姫と彦星が年に一度7月7日にだけ会うことを許されるという七夕の伝説に沿った内容のラブストーリー。シンプルで爽やかですごく良い。
 全編を通してドリカムがBGMで流れ、今はなき懐かしさで溢れている。恋人に電話をするためにわざわざ電話ボックスまで出かけて行ったり、ああそんな時代だったんだなあと思う。一番好きだったのはみんなでわいわいと山にキャンプ行くシーン。全員が全員パワー全開ではしゃいでいて、こっちまで元気が出てくる。そして夜満点の星を見上げながら、観月ありさ扮するヒロインが「人がキャンプをする理由が分かった」と言う。彼女曰く、普段当たり前にやっていることが素敵なことだと分かるから、だと。何気ないシーンなんだけどはっとするというか台詞が頭に残ってしまった。なんか深いなぁって。。 日が登って一日が始まって、ご飯を食べて、日が沈んで一日が終わる、という当たり前のことすら忘れていた、とスター歌手として慌ただしい毎日を送る彼女はふと気がつくのであった。
 疲れている大人が見るにはいい映画だと思う。打算も見栄も何もない純粋な恋愛(への憧れ)を取り戻すきっかけになるかも。
 あとしれっと山本太郎がヒロインの追っかけの役で出ているのだが、演技が結構渋い(笑) この時点では彼が選挙に出るなんて誰も予想できなかっただろう。俳優山本太郎の復活に一票(笑)

夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語(2011)

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夜想曲集: 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語

カズオ イシグロ  (著), Kazuo Ishiguro (原著), 土屋 政雄 (翻訳)

 

切なくユーモラスなカズオ・イシグロ初の短篇集、待望の文庫化!

ベネチアのサンマルコ広場で演奏する流しのギタリストが垣間見た、アメリカのベテラン大物シンガーとその妻の絆とは――ほろにがい出会いと別れを描いた「老歌手」をはじめ、うだつがあがらないサックス奏者が一流ホテルの特別階でセレブリティと過ごした数夜を回想する「夜想曲」など、音楽をテーマにした五篇を収録。
人生の夕暮れに直面し心揺らす人々の姿を、切なくユーモラスに描きだしたブッカー賞作家カズオ・イシグロ初の短篇集。

 深い余韻の残る5つの物語。響きの良いことを安易に書いてしまわない抑制の効いた文体が特徴的。

 訳者あとがきで触れられていた翻訳にまつわる小話が面白かった。カズオ・イシグロほどの世界的な作家になると、長編小説を4〜5年かけて書き上げあげた後は、1年半から2年位は世界中を飛び回って新作のプロモーションをするらしい。もちろん小説を書く時間もとれなくなるから本当はやりたくないのだが、毎回出版社に無理やり駆り出される格好になる。そして海外で無数の取材を受けるうちに、自分の作品が翻訳でどう読まれるか(どのように訳されるか)を意識せざるを得なくなったということだ。この"インタビュー症候群"は、彼の文体にじわじわと影響を与えていった。カズオ・イシグロは英語で書く小説家だが(彼は両親は日本人だがイギリスで育った)、翻訳で消えてしまう英語独自の言い回しは極力避けるようになったらしい。

 ちなみに現代の日本人作家の中では村上春樹だけが世界中で読まれているわけだが、その理由は匿名性の高い小説を書いているからだという話を聞いたことがある。村上作品の主人公はどこだかわからない場所で(読み手がどことでもとれる場所で)、万国共通の自意識の問題について思い悩んでいる、と。良い悪いは別にして、それが読み手を選ばない世界文学を成立させているという話だった。そしてカズオ・イシグロの本作にもこれに通ずるものがあるように感じる。あくまで僕個人の感想だが本5編で共通している普遍的なテーマは、人生の分岐点に立つ人間が見る一瞬の心象風景のようなものだ。

在宅疲れMAX(駄)

 ここ最近急に暖かくなって、日中は半袖でも過ごせるようになってきました。ドイツには梅雨がないので、これからしばらくは気持ちのいい季節です。僕の住むヘッセン州では、先週末から全てのレストランが営業を再開したため一気に町が賑やかになりました。基本はまだ店内での飲食は禁じられており、テイクアウトか店の外のテラス席になるのですが、ドイツ人はもともとテラス席が大好きなので天気のいい日は大勢の人が店の外に張り出して食事をしています。平日でもたくさん人がいるのが不思議なのですが、在宅勤務になっている人達が仕事を放り投げて外で飲んだくれているのだと予想しています(笑) もちろん外では皆マスクをしていません。一気にたがが外れたようなこの状況。感染第2波が恐ろしいです。
 僕はここ最近は仕事がそんなに忙しくないため空いた時間を使って、インテリアショップを回ったり、写真管理用のNASを自宅に設置したり、掃除したり、家の住み心地を良くするための作業を色々やっています。日中結構活動的に過ごしてはいるのですが、さすがにほとんど人と話さない在宅生活に疲れており、特に夜になると気分が沈むことがあるため、10センテンス法というメンタルトレーニングを数日前から始めました。この方法はもともとパニック障害の治療のために開発されたもので、下の記事の書籍にて紹介されています。
 このトレーニングの内容はざっくり言うと、自分が理想とする人生を10個のシンプルな文にまとめ、1文ずつそれが叶っているシーンを5感を総動員して想像する、という実にシンプルなものです。これを続けると、(別にパニック障害じゃない人でも)ポジティブシンキングの脳神経回路が徐々に発達していき、その結果理想の人生が現実になっていくという理屈です。(なんか怪しい方法みたいですが笑、いわゆる"スピリチュアル"なものではなく科学的に理にかなったトレーニングです。) 僕が書いた文は例えば「くだらないことで爆笑しあえるパートナーや友達がいる」とかで、こういうのが10個あって、それを寝る前の20分間程度電気を消して集中して妄想しています。暗闇の中でいきなり笑ったりするので、客観的に見ると相当危ない人になっています(笑) まだ始めたばかりなので効果は出てきませんが、数週間後には元気を取り戻しているはず!
 とはいいつつもドイツの場合はまだましな方で、例えば僕の兄夫妻はアメリカに住んでいて、しかも結構コロナ感染が深刻なエリアにいるため大変そうなのだけれど、まあ夫婦でガチな引きこもり生活をしているわけです。彼らは政府から支給された一人1200ドルの給付金でお揃いのiPadを買い、暇をもて余す時にはお絵描きアプリで二人仲良くコロナウイルスの絵を描いているとのこと。例えばスケボーに乗っている少年の絵の、車輪がコロナウイルスになっている、とか(笑) そんな絵を大量に描いているらしい。。
 日本にいる父はといえばキャンバス画を描くことが趣味なのですが、今回利き手じゃない方の手(左手)で現代アートのような抽象画を完成させました。普段使わない方の手を使うと脳が活性化する、とかなんとか言って。
 みんなトリッキーな発想でもって必死に時間的空白と在宅疲れを解消しようとしているのが伝わってきます(笑) 今は誰もが若干頭おかしくなっているのかもしれないですね。
 UKに住む取引先の方に聞いたのですが、ロンドンの金融街ではいくつかの企業が既に社員の在宅勤務を8月末まで延長することを発表したらしいです。ここからまた3ヶ月延長は精神的にきついだろうなぁ。。僕の方は今のところ来月からはオフィスに戻れる予定になっています。こんなに会社に行きたいと思ったのは生まれて初めてです(笑)