脱力系ぷかぷかドイツ日記

脱力系ぷかぷかドイツ雑記帳

ヘッセン州の田舎町でデジカメの開発してます

海外駐在員達のリアルな悲喜こもごも集めてみた

先日フランクフルトで日本人コミュニティの飲み会があったので行ってきました。この飲み会は月1ペースで開催されており、以前より何度か参加してます。

 

このコミュニティはちょっと変わっていて運営委員やホームページ等は存在せず、既にコミュニティに属している人から紹介を受けた人だけがコミュニティに入ることができるシステムになっています。

 

そんな秘密めいた感じ(?)なのに、蓋を開けてみると毎回10~20名位の人が集まり、結構盛り上がります。フランクフルトにはどうもこういう表立っていないコミュニティがいくつか存在しているようです。

 

参加者の働いている業界なんて全員バラバラですが、不思議なくらい皆すぐ意気投合するんですよね(先日も夜中の2時くらいまで飲んでました)。これはやっぱり異国の地で暮らしている者同士の仲間意識によるものなんでしょうか。

 

前置きはさておき、ここからが本題。

 

飲み会の参加者のほとんどが駐在員の方ですが、毎回海外ならではの面白い話が聞けます。また僕は今のドイツでの仕事でも日系企業とのやり取りがあり、以前は日本メーカーのタイ法人で働いた経験もあるため、日本人駐在員の知り合いは結構多い方だと思ってます。

というわけで、本記事では僕がこれまでに見聞きしてきた駐在員達のリアルな”悲喜こもごも”について書いてみようと思います。

 

※ちなみに僕自身は現在ドイツの現地企業で働いていますので、駐在員ではありません

daturyoku-pukapuka32.hatenablog.com

 

目次

 

海外駐在が楽しそうな人たちのコメント

日本で働くより楽

まず一番多いのが、「日本で働くより楽」というコメントですね。日本企業と言えど、やっぱりその国の文化に合わせて仕事をすることになるため、ガンガン残業して夜遅くまで仕事をしている駐在員は少ないです(例外あり)。

 

日本で激務を経験してきた人たちは口を揃えて「日本に帰りたくない」と言っています(笑) もともと会社から3年と言われていても延長を交渉して5年くらい海外にいた方もおられました。日本への帰国のタイミングで退職する、という荒業を使う人も結構いる印象です。

 

特にヨーロッパだと日本とかなり時差があり、ヨーロッパの午後の時間は日本は既に寝静まっているので、日本の本社とのミーティングが夜遅くまで続くというようなことは起きないんですね。ヨーロッパ駐在の方々が伸び伸びして見えるのは、結構これが大きいんじゃないかなあ(笑)

 

日本ではできない経験ができる、日本では会えないレベルの役職の人に会える

特に大手企業勤めの人達の多くがこのような事をいいます。日本にいた頃は単なる平社員だった人でも、駐在員となると基本マネージャーになるので大きな裁量が得られます。

 

役職付きの方とのミーティングが増え、マネージャーとしてより幅広い業務をこなすうちに、「組織の構造」や「上層部の意思決定プロセス」をより良く理解できるようになるようです。

 

この経験はその後のキャリアの大きな助けとなるはずですので、若いうちに海外赴任のチャンスが来たら、できるだけ行った方が良いと僕自身は思いますね。

 

旅行や写真が楽しい

やっぱり旅行が好きな人達はとても幸せそうにしています。ドイツで知り合ったある方は、会社から5年と言われてドイツに来たのですが、3年経ったときに会社から何かの都合で帰国を要求され「話が違う、まだヨーロッパを旅行し終えていない!」とブチ切れて、そこから現地で猛烈に就職活動をし、ドイツ企業に転職しました(笑) そしてそのままもう十年以上、毎週のように旅行をする生活を続けています。人生いろいろですね。

 

また別の大手メーカー勤務の方の話ですが、入社時の人事アンケートに「欧州か北米なら駐在してみたい」と何となく書いていた彼。数年後、本当にドイツ赴任の話が来ました。彼曰く、そんな生意気なことを書いたのが自分一人だけだったからそのチャンスが来たと言っていました(笑)

彼はもともとモータースポーツ撮影が趣味。ヨーロッパはF1を始めとするモータースポーツ天国ですので、休みをフルに使って撮影に出かけているようです。

 

海外で働きたいなら、まずは「海外で働きたい」とあらゆる場所で言いまくること(書きまくること)です。海外駐在のチャンスは割とそのような人のところにやってきます。

 

海外駐在が辛そうな人達のコメント

パートナーと一緒に暮らせないのが悩み

大手生命保険会社に勤めておられる男性の話。その方は日本で新婚生活を送っていたのですが、突然ドイツ赴任を会社に要求されました。共働きの奥様は会社を休職してドイツに一緒に来てくれましたが、肝心の旦那さんの方はドイツ駐在が終わっても日本の元の部署に戻れるとは限らず、次も海外の別の国に行かされる可能性があるそうです。

そうなると旦那さんか、奥様が仕事を辞めない限り一緒に暮らせなくなります。会社にそのことを伝えても、あまり聞く耳を持ってくれないのだとか。大変ですね。。。

 

現地人と反りが合わない

現地人と反りがあわず、大変なストレスを抱えている駐在員は少なからずいます。

日系企業の駐在員は基本マネージャですので、現地人の部下をマネージしなければなりません。これが皆さん大変なようです。言葉の壁だけでなく、文化の壁がありますから。

 

先日の飲み会で出会った自動車業界の方は「英語でのミーティング中に、部下のドイツ人同士が突然ドイツ語で会話をし始めることがある」とおっしゃっていました。その方はドイツ語は分からないのですが、絶対自分の悪口を言っているだろう、ということでした(笑) 僕がタイで働いていた時も同じ話を聞いたことがあるので、良くある話なんでしょう、どこでも。

 

出世の道が断たれる

あまりにも長く海外にいると、出世の道が断たれる心配をしておられる方もいらっしゃいます。やはり日系企業なら日本の本社にいる人達の力が強いですから、当然と言えば当然です。

 

日本人コミュニティが昔の日本のムラ社会のようで気持ち悪い

これは駐在員というより駐在員の奥様の話なのですが、聞くところによるとドイツ一の日本人街デュッセルドルフでは奥様方の格付けバトルが繰り広げられているらしいです(笑)

旦那さんのドイツ赴任についてこられた奥様方の多くは、パートか専業主婦ですので昼間は暇なことが多いわけです。そうなるとご近所の奥様同士で毎日のようにランチに出かけることになり、そこでの話題は「旦那さんがどのくらい有名企業に勤めているか」とか「どのくらいの役職についているか」みたいなことに終始するわけです。そこで、旦那さんがエリートであることが認められるとその奥様のコミュニティ内での発言力も強まるのだとか(笑) クソくだらね~wwwwww

 

先日の飲み会ではこういうコミュニティが苦手で距離を置いている、と言っている奥様がいらっしゃいました。ちなみにオランダのアムステルダム在住の方からも同じような話を聞いたことがあります。日本人の人口の多い都市ではどこでも似たようなものなのかもしれません。いかにも日本的なムラ社会と言えば良いのか、、うんざりしている人はかなり多そうです。

 

駐在員たちの爆笑エピソード集

・中国駐在経験者の話。ある朝起き抜けにテレビをつけると、中国国内の化学工場の事故で大爆発が起きたことをニュースが伝えており、大きなキノコ雲が画面に写っていた。へえー、中国って怖いなと思いながら、カーテンを開けるとテレビのキノコ雲が眼前に広がっていたそうですwwwwww  個人的にはこの話が今までで一番ウケましたね(笑)

 

・ドイツ駐在経験者の話。ドイツ人部下に、論理的に納得できないことが有る度に「Why?」を連発されて、ストレスで10円はげが2つできたらしい(笑)

 

・タイのバンコクといえば、夜のカルチャーで有名。以前僕がタイで働いていた職場では、夜のお店のタイ人女性店員と不倫関係になったことが会社にバレて速攻でクビになった伝説の駐在員さんがいらっしゃいました(笑)

 

・ヨーロッパ中を車で旅行しておられるタフな駐在員さんにも出会いました。ドイツからイタリアまで車で900km走行とかそんな感じ(笑) スイスでは、スピード違反で罰金を食らい「やっぱりスイスは罰金も高かった~」とか言って笑ってました(笑) 40歳過ぎてるのに、このような謎のバイタリティーをお持ちの方もいらっしゃいます(笑)