脱力系ぷかぷかドイツ日記

省エネぬくぬくドイツ暮らし

ヘッセン州の田舎町でデジカメの開発してます

米巨大半導体企業の面接受けてみた

先日とある米大手半導体メーカー(のドイツ支社)の面接を受けました。結果的には一次面接後に選考を辞退したのですが、今回の件の全経緯を以下にまとめておきます。
 

まず事の発端ですが、今年5月初旬にイギリス在住のリクルーターからLinkedInを通じてコンタクトがありました。顧客の米大手半導体メーカーがエンジニアを募集しているので面接に進んでみないか?とのこと。

 
アメリカの半導体企業でパッと思い浮かぶのはIntel、NVIDIA、Broadcom、Qualcomm、AMD、、、あたりでしょうか。今回リクルーターから紹介されたのは上記企業のうちの一社です。
 
ぶっちゃげ僕は今の会社に満足しているので転職する気はあまりなかったのですが、社名を聞いて、
アメリカの大手企業の雰囲気ってどんな感じなのかちらっと覗いてみたいと思ったのと、
・もしかしてめちゃくちゃ給料良いかも!?(笑)
と思ったので、試しに面接に進んでみることにしました。
 
まずはリクルーターと1対1の軽い打ち合わせから始まったのですが、驚いたのはリクルーターがJob Descriptionを僕に見せるより先に(つまり募集ポジションの詳細を明かすより先に)、僕にCVを要求してきたことですね。まずリクルーターが候補者のCVを人事に送って興味を示せば、一次面接が設定され面接官から募集ポジションについて説明があるだろうとのこと。
 
おそらくこれは会社の戦略が外部に流出しないようにするための対策なのだろうと思いますが、流石にはぁっ!?って感じでしたね。高飛車すぎだろ(笑)
 
この時点でリクルーターから知らされたのは、以下の点のみ。
・カメラ画像処理のエキスパートを募集している(←広すぎる表現)
・自動運転関連の仕事(←これも広すぎる表現)
・勤務地(ミュンヘンとか謎に3つ位候補があった)
 
こんな高飛車なやり方をしても、優秀な人材は勝手に集まってくるから問題ないよ、って話なんでしょう。まぁ、大手だし。
 
※ちなみに余談ですが、GAFAMレベルの人気企業になると毎日世界中からCVが大量に届くらしく、基本的に全く読まれずに全部ゴミ箱行きになっている、という話を聞いたことがあります。
なので面接に進みたいなら
・リクルーター経由で応募するか
・現地で働いている社員の紹介
でないと基本的に無理らしいです。
 

というわけで、渋々英文でCVを書いてリクルーターに送りました。(めんどかった。。)
 
そしておおよそ2週間後、リクルーターから再び連絡がありました。CV審査にパスしたとのこと。やった!
 
そしてその後また数週間待たされましたが、リクルーターと事前準備ミーティングをやり、6月中旬にようやく本番の一次面接に招待されました。最初にリクルーターからコンタクトがあった日からおよそ一ヶ月半が経過していました。
 
んで、面接当日。面接はオンラインで行われました。面接官は1名で、入社後の上司になるであろうエンジニアの方でした。国籍は分かりませんでしたが多分ドイツ人ですかね?少なくともアメリカ人ではなかったです。
 
面接官は出張中だったらしく、外の公園のベンチのようなところに座ってスマホで面接に参加してました。なかなかラフですね(笑)
 
面接ではまず僕の現在の仕事内容を軽く聞かれたあと、いきなり技術的な会話になりました。とは言っても、カメラ画像処理の基本的な知識を問う質問ばかりで、特に厳しい質問はなかったです。全部上手く答えられたと思います。
 
約20分に渡って僕を質問攻めにしたあと、ようやく面接官は言いました。
 
ところで今回の募集ポジションは開発ではなくカスタマーサポートなんだ。顧客がうちの半導体商品を導入する際の技術的なサポートがメインの業務だ。興味ある?」
 
はあっ!?いや、ねーよ!開発じゃないなら転職しねーよ!
 
そもそも僕は現在半導体の開発をやってるエンジニアなので、リクルーターとの準備ミーティングでも、「転職するなら開発がやりたい」ときちんと伝えていたのに。。
 
Job Descriptionを隠したまま面接をするとこういうミスマッチが発生するのは分かりきってるし、こちらだけでなく面接官側も時間をロスすることになるのに、そうまでして会社の戦略の機密を優先するのか。。わけわからん。
 
というわけで、一次面接が終わったあとリクルーターを通してソッコーで辞退する旨を伝えました。今まで費やして来た時間は一体何だったんだ。。(笑)
(リクルーターからは「今後君に合いそうな開発ポジションの募集が出たらまた紹介するよ」との言葉を頂きました)
 
はい、僕の初めてのアメリカ企業面接体験記は以上となります。残念ながら一次面接で終わったので大した体験にはなりませんでしたが。。
 
なにはともあれ、LinkedInにきちんとプロフィールを登録しておくことは大事だと改めて感じました。リクルーターと繋がらない限り、何も話は始まりませんからね。
 
LinkedInを使った海外就職のコツはこちらの記事で詳しく書いてますので、良かったら参考にしてください↓
おまけ
ちなみにアメリカ企業といえば、突然の解雇や長時間労働等、労働環境がヤバいイメージがあるので、ちょっとその辺について面接中に聞いてみたんです。
すると面接官曰く、
我々サポートエンジニアは顧客が抱えるトラブルをタイムリーに解決しなければならない。問題は時にものすごく複雑で、しかも緊急で対応しなければならないこともある。そのような時我々はかなりストレスフルな状況下で仕事をしなければならないが、トラブルを解決出来た時の喜びもまた大きい」とのこと。
 
いや、自分でストレスフルって言ってしまってるやん!(笑) 怖っ!(笑)
 
話を聞きながら、イーロン・マスクの顔が脳裏に浮かびましたね(笑) Twitterを買収した時、社員に「激務に耐えられない者は退職せよ」と通告したそうですが、アメリカ企業ってどこでも似たようなものなんでしょうか。。いくら給料が良くてもねぇ、僕なんかはそんな過酷な環境で働きたいとは思わないけどなぁ。